ラーメン屋・一蘭の経営手法

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先日まで、福岡に野球観戦ツアーで泊まりの遊びに行っていました。
ついでにお気に入りの博多ラーメン店である、一蘭という天神にある有名ラーメン店で食事をしてきました。
東京の六本木、渋谷にもあるので、ご存知の方も多いでしょう。

この一蘭というお店は、ラーメン店としては一風変わった店作りと経営方法を採用しています。

一蘭 - Wikipedia

一蘭(いちらん)は。1960年(昭和35年)に福岡県福岡市で創業したラーメン店。一時は会員制の店となったが、後に全国展開している。その知名度から、代表的な博多ラーメンの一つに数えられるが、従来の博多ラーメンとは一線を画す味である。

味集中カウンター
カウンター席は両横が衝立で仕切られている。自分の前もラーメンが出てきたあとはすだれが下がり、店員にさえも食べているところが見られないような仕組みになっている。また、複数人で行っても相席をさせない(入店時に店側から席を指定される)、食事中に話をさせないなど回転効率を上げることができる。

味集中カウンターは、行ったことがある方なら分かると思いますが、一見養鶏場っぽい作りで、お客は食べることのみに集中する。
で、mixiで日記を書いたところ、一蘭の経営方法について、友人と有意義な議論ができたので、紹介しておきます。


一蘭のメリット(友人Rの意見)

・食券なので食い逃げの心配ナシ
・客同士の雑談がしにくいので回転率が上がる
・客同士の雑談がしにくいので時間つぶしにテーブルの「お知らせ」など店側のPRに目を通すことが多くなる。
・店員と客が顔を合わせないので店員に求めるハードルが低い(髪型など容姿・性格に左右されず採用しやすい)→求人・人件費のコストを抑えられる。

以下、友人Aの意見の続き

想定している従業員のキャラクターとしては、私は一般の飲食店店員とは異なる層をターゲットにしている気がします。
接客に魅力を求める人ではなく、工場や作業系に向いている人をターゲットにしているのでは?
実際人材のパイとしては後者の方が多いように感じる。


一蘭のデメリット(私の意見)

・ビールやサイドメニューの注文が少ないんで客単価が上がらない。
・団体のお客が入りにくいんでまとまった売上が得られにくい。
・機械的な客回転なので、従業員はモチベーションを維持できるのか?(お客のご馳走様とか美味しかったよ〜という顔を見られない)
・ほぼ味勝負なので、万が一味が落ちたら他で挽回しにくいんじゃ?

以下、私の意見の続き

一蘭のシステムは、圧倒的なラーメンの美味しさに支えられる部分が大きい。
ウェブ業界で言うと、YahooじゃなくてGoogleの経営志向に近い感じ。(人の介在・介入を最小限に抑えるという意味で)
一蘭はラーメンの美味しさ、Googleは検索精度と、圧倒的な技術に支えらて本業が磐石か、または業界内でのシェアが高い強者のみが採用できる経営手法のような気がする。

あと、たった今デメリットとしてもう一つ思いついたのが・・・

・店員によるプッシュ販売ができない

基本的に、店員とお客の間で会話がないので、たとえば「餃子もいかがですか〜」とか「ビール冷えてますよ〜」などの店員によるお客へのプッシュができない。
これにより、客単価を上げにくい、というのにつながると思う。


友人Oの意見

その珍しいスタイルのカウンターにすることで、
マスコミへの露出が増え、集客に成功したのではないか。


私の考えのまとめ

で、最終的に自分でも自分の考えをまとめてみたのですが・・・

人気のあるほかのラーメン屋が一蘭のシステムを採用しても上手くいくとは思えない。
一蘭の手法は、当たれば大きいだろうけど、リスクも大きいハイリスク・ハイリターン戦略。
高い商品の質を生み出す技術のおかげでリスクは減らせるだろうが。
Yahooが検索一本に絞って、Googleに対抗する戦略を取れないのも、検索精度というコアとなる商品の質でGoogleより劣ってるから・・・という理由と似てるのではないだろうか。

一蘭の場合、顧客の想定ターゲットも、時間かけずにさっさと食べたいと考える、一人または二人など少数で食事の男性(サラリーマンとか)だろうと思う。(実際そういうお客さんが多い。)

そういう意味で、従業員も顧客もターゲットが明確化されて、そこに最適化されているからこそ、客単価を回転率でカバーできるのではないか?
たぶん一蘭の経営陣は、客単価を上げるよりも回転率をいかに上げるかを重視しているのだろう。
ラーメン屋の儲けを考えると、客単価はそこまで上がらないでしょうから、回転率を上げるのが経営手法としては正解かも。
あのシステムのおかげで、そもそもの人手も少なくてすみ、調理方法がマニュアル化されてさえいれば、高度な接客スキルも必要ないので、人材確保も容易で、指導などの人材コストも抑えられる。


友人Rとも友人Oとも、それぞれに視点が鋭くて面白かったです。
それぞれ、求人広告、マーケティングのプロですので、やっぱりこういった友人との会話は、思考力を高める訓練となるので、とてもありがたく思います。
(あ、ちなみにRくん、Oさん、了承とってないですけど、構いませんよね?)




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日時: 2008年06月16日 23:34
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